生き続ける意味






あたしは、手が震えるのを抑えて、封筒を開けた。



すると、中には3枚の手紙が入っていた。




文字がすこしだけぐにゃぐにゃに曲がってて、手がうまく動かない中、書いてくれたんだなって思った。






「ふぅ……」



一息つくと、一文字一文字ゆっくりと読み始めた。







ーー桜ちゃんへー




桜ちゃん。桜ちゃんは、今なにしてる?


私は、みんなに手紙を書いてるよ。


桜ちゃんは……もしかすると、泣いてくれてるのかな?


この手紙が、桜ちゃんにわたったって事は、そういうことだよね。




これを書いたのが……そう、桜ちゃんと初めて怒鳴りあったあと。ほんとにすぐだよ。



だから、まずは謝らせてください。


桜ちゃん、ほんとにごめんね。


私、ほんとにひどいこと言っちゃった。桜ちゃんは、私の事考えてくれて、言ってくれてるのはわかってたの。


…けどね。どうしても、どうしても言っちゃった。



いつか、桜ちゃんが言いたい事や辛いことは我慢しないで言ってよって言ってくれたよね。


だから、私甘えちゃってたと思うの。桜ちゃんに。








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