生き続ける意味
ようやく終わったかと思えば、笑顔を見せた亮樹兄ちゃん。
「ほんとか?えらいっ!!桜、自分から治療受けるって言ってくれたの?...すごっ!」
.....いや、今年1番の喜びみたいなしないでよ。っていうか、もうすぐ今年終わるんですけど...。
でも、亮樹兄ちゃんの笑ってる顔がうれしくて、つられて笑っちゃう。
「うわー、こんなこと初めてだな。カレンダーに記念日って書けるレベルだぞ。」
っ!うるさいっ!そこまであたしの病院嫌いひどくないでしょ!
...たしかに自分から言ったことなんてなかったかもしれないけど。
「うるさいなぁ...。たまには、あたしもこういうこと言うんだよ。」
けど、亮樹兄ちゃんはよけいに笑いはじめた。
でも、急になにか思い出したように、はっと笑いが止まって。