生き続ける意味
「そういえば... 。なんでこんなに考えが変わったの?...翔と居たときなんかあった?」
あっ... 、それはもういろいろと。
そこからは、あたしが家を飛び出してから、さっきまでのことを話した。
すると、亮樹兄ちゃんは急に、にやけちゃって。
「へー、翔が?... 桜、おまえも愛されてるな。」
...へっ?いま、すごい言葉が平然と飛び出したような。
愛されてる?翔に?
みるみる顔が熱くなるのがわかる。
「だから、変な意味じゃなくて。そんなに大切に思われて、愛されてるなってこと。」
「え... 、あぁ。そういうこと。なーんだぁ。」
ほっとため息をつくと、なんだか恥ずかしくて、あたしはそそくさに自分の部屋に行こうと、歩き始めた。
「ふっ... 、桜も意外と鈍感なんだな。」
そんな声は聞こえずに。