生き続ける意味
亮樹兄ちゃんのあとに続き、あたしも病室に入る。
個室で、窓側にベッドがぽつんと置いてある。そのとなりには、テレビがあって、机もある。
窓の外から入る夕日の光はまぶしい。
あぁ、これから、ここでの毎日が待っているのか。
診察、検査、治療の毎日が...。
小学生のときの経験もあって、これからすることはよくわかってる。
だから、よけいに怖いんだ。
でも、がまんするほかに道はないわけで。
「......うん、わかった。」
あたしは小さくうなずいた。
「...その間なに?まさか逃げ出したりしないよな?もう中学生なんだし。」
「大丈夫......。」
しぶしぶこうは言ったけど、内心逃げたい気持ちでいっぱい。