[完結]お試し同居してみたら甘い恋がはじまりました。



実花の普段の歩く速さは俺にとっては結構ゆっくり。

でも実花のペースに合わせてのんびり歩くのも結構好き。



それとさ、気付いていないみたいだけど実花はまだ俺の手を握ったまま。

指摘したら離してしまいそうだから絶対に言ってやらない。


このまま気付かなくていいよ、鈍感姫。



……とは思ってもそういうわけにもいかず。


海辺に到着して、砂浜の上に並ぶ屋台を見た実花は俺の手を離して駆け出した。

まるで子供みたいに、無邪気に。



「見て見て!!すっごい屋台あるよ!!」


「言われなくても見てるって」


「あっ、クレープとかも売ってる!!湊君はどれ食べたい?」



< 155 / 352 >

この作品をシェア

pagetop