[完結]お試し同居してみたら甘い恋がはじまりました。
会場から空気をつんざくような叫びが響いた。
私はあぜんとして湊君を見つめる。
言っちゃったよあの人……。
『ワガママを許して』って、もしかしてこのことだったの?
「…二條さん、まじで?」
隣にいる長松君にそう聞かれ、小さくうなずく。
それを見た、長松君と長松君以外の周りの人たちは頭を抱えた。
な、なに突然……?
「あれが相手じゃ敵うわけないっしょ……」
長松君はそうつぶやいて、大きくため息をついた。
「あー……二條さん、伊塚のところ行って来たら?」
「えっ?」