[完結]お試し同居してみたら甘い恋がはじまりました。



先生はなぜか俺を盾にするように、ほんのすこし腰をかがめて俺たちと一緒に下山した。

……先生って実は心霊とか苦手なんじゃ。


苦手だから、この山で何か事件が起きていないか事前に知っておきたくてネットか何かで検索して。

その結果、白骨死体の話を見つけたんじゃないのか?



苦手だとしたら、よくこのチェックポイントの担当引き受けたな。



「あー、泣く。ここでカエル飛び出して来たら本気で泣く」



実花は実花で、カエルに警戒しながら歩いてるし。

ふたりが恐れている対象が違いすぎていて笑えてくる。



そんなこんなで、なんとか帰りは幽霊と出会わずカエルとも虫とも遭遇せずに山を下りることが出来た。

俺たち以外の生徒はすでに宿泊施設に戻っているはず。



俺もさっさと戻ってさっさと風呂入ってさっさと寝たい。

本当、確立してた生活リズムがズタズタになった。


先生と実花に気付かれないように、小さくため息をついた。



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