Dear My Friends
「だけん、お前らと俺らとで、祭り行こうって」

「な、なんで?」

気持ちは落ち着かなくて、元太の顔がうまく見れない。
視線をわざと下にずらして、心を落ち着かせようと言い聞かせた。

そんなあたしの心と裏腹に、元太の間の抜けた声が返ってきた。

「なんで、は…。やーっぱ理由言わんとダメだがな~?」

「…え? いいよ別に」

「えーか!?」

うんうん、と大きく頭を2回縦に振った。

「でも、なんで4人なの?」

「やっぱ聞くんかい!」

元太は、漫才師みたいなツッコミを入れる振りをした。
吹き出そうな笑いを飲み込んだら、少し気持ちも落ち着いた。

「…しゃーないけん。教えちゃる」

元太は屈んで机の高さまでくると、手でわっかを作って口元に当てた。
それが内緒話だとピンときたあたしも、頭を下げて内緒話に耳を傾ける。

「え?」

一旦私の思考はストップ。元太に言われたことを、あたしなりに理解した。

「それは…サオってこと?」

「ウン」

「誰って…?」

「ショウ?」

元太がニヤリといやらしい顔で微笑んだ。
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