Dear My Friends
「どっか変じゃない?」

そんなサオがおかしくて、思わず笑ってしまった。

「えっ? 変!?」

「だいじょぶ。可愛いよ。今日のサオ」

あたしのその言葉に、サオはほんのり頬を赤らめて微笑んだ。

「よお」

背後から声がしたと思ったら、サオはあたしの後ろに目を向けたまま、固まっている。

「こんばんわ」

「おーおー。浴衣ですか、お2人さん」

振り向いたそこには、元太がなぜかテンションが高めで立っていた。

「どう?」と大げさにポーズをとってみた。

「うん。似合っちょー似合っちょー。なぁ? ショウ」

元太が振り向いた先には、真っ赤な顔で立ち尽くす翔くんがいた。
視線を横に移すと、顔を真っ赤に染めてうつむくサオが立っている。

あたしと元太は目が合うと、ニヤリと微笑んだ。

「さぁ、行こうかゲンタ」

「おー!」

そんな2人を尻目に、あたしと元太は先を急ぐ。
背中に微妙な空気を感じると、また元太と自然に目が合って、プッと笑った。
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