Dear My Friends
「あたし?」

自分を指差して聞いたら、元太はコクンと頷いた。

「何?」

「さっきの話の続きだがや」

元太はコソッと囁いた。

「さっき?」

「あの2人をうまい具合にふたりきりにしよるんじゃろ?」

あぁ、と頷く。

「そろそろ混んできたけん、まず手始めに手でも繋いでもらわんとな」

ニヤリと元太か笑った。あたしの口元も緩む。

「それでお前にも協力して欲しいんだけど」

「協力?」

もちろん、2人のために協力する気は満々だ。
なんでもしてやろうじゃないか。

「もちろんっ♪」

二つ返事で引き受けた。

「じゃぁ、手繋いで」

「は?」

元太は右手をあたしの前に差したけど、その行動が理解できずに、聞き返した。

「だけん、俺と手繋いで?」

まじめな顔して、元太はもう一度言った。
ふざけてる感じなんて、これっぽっちもない。

「なな、ななな何でよ?」

あたしは一歩引き下がってしまった。
自分の顔が赤くなるのがわかって、口ごもってしまう。
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