Dear My Friends
season.4
今日は特に秋晴れの、いい天気。

パラパラと人が帰りだした教室で、あたしの前の席ににサオが座った。

あたしとサオは、翔くんと一緒に帰るサオのために、翔くんが職員室から戻ってくるのを待っていた。

「え? まだ付き合っちょらんの?」

サオがキョトンとバカ面をしてる。

「何それ?」

「だってこの前、2人で帰ったんじゃろ?」

サオが言うこの前とは、あの祭りの日。
サオと翔くんが、めでたくカップルになった日。

「だーかーら! あれは、あたしとゲンタが、わざわざ、サオたちに気を利かせてあげたんだってば」

「はいはいはいはい。感謝しちょーよ」

ニコッと笑顔を見せて、サオは適当に受け流した。

最近はいつもそう。
ホントに感謝してるのかってくらい。

「それにさ」

あたしの声に、あたしの机に落書きをしているサオが顔をあげた。

「ゲンタは友だちだよ?」

サオは持っていたシャーペンを置くと、ため息をついて、あたしを見据えた。

「…何?」

「あたし思っちょるんだけど」

「うん」

窓から夕日が射し込む。
校庭から野球部の体操の声が聞こえた。
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