Dear My Friends
ほら、こんなにも元太は元太だったのに。
あたしは、どうして気づけなかったんだろう。



一度溢れた涙は、留まることを知らないように、とめどなく零れ落ちる。
その、ただひたすら落ちる涙に、歯を食いしばった。



忘れないよ。
忘れたりしない。

ごめん、ごめん、ごめんね。
どんなに謝っても足りないけど。
今までごめんね。

だけど、ありがとう。
今までありがとう。
いっぱい、いっぱいいっぱい、ありがとう。

忘れないから、絶対。
――…忘れないから。



泣くだけ泣いて気持ちも落ち着いた頃、胸の内だけが妙に重い。

大きく息を吸ったら、息と一緒に胸の重さも吐き出されたように軽くなった。

顔を上げたら、空は幻想的な紫色で、下校を告げる鐘が静かに響き渡っていた。
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