Dear My Friends
「ショウに会った?」

「いや。…会っちょらん」

元太のテンションは、やっぱり落ち着いている。

「ほーなん? あ。今、ショウとサキと話しちょったんだけど」

サオは特に気に留めた様子もないまま、淡々と話を進める。

「パーティーやろうよ。クリスマスパーティー」

さっきあたしに言ったみたいに、またルンとした口調で。

「パーティー?」

「うん。コレコレ」

サオはあたしの招待状を、元太の目の前でちらつかせる。

「ゲンタのは、ショウが持っちょーよ」

元太はそれを手に取ると、サッと目を通した。

「…ふーん。わかった。行くよ」

ニッと元太は笑うと、その紙をサオに返して自分の席に座った。

「ほら、行きよるってゲンタ」

サオはあたしの方にグルリと振り返り、嬉しそうに微笑む。

「うん…。行こうかな」

そんなサオに、あたしも笑顔で答えた。

「あ、ショウ」

サオがあたしの後ろに目線を移したかと思うと、一目散に教室に戻ってきた翔くんの方へと駆け寄っていく。

その場にポツンと残されたあたしは、何気なく元太の方へ目を向ける。

元太は机に突っ伏していた。
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