高校生の探偵ごっこ
「ほら、ついた!ここが1年5組だよ!」

「わぁ!ありがとうございます」

「いいのいいの!俺、この階段上がってすぐの2年5組だからなんかあったら来てね!」

「何から何までありがとうございます」

「可愛い後輩ちゃんには優しくしたいだけだからさ!んじゃ!」


最後の...ただのお世辞かと思ったけど...声音、顔筋...特に変化なしだから本気で言ってるんだ...まじか...

ガラララッ
「す、すいません!迷子になってました!」


うひゃー、恥ずかしいなぁっ...


「良かった、無事クラスにつけたんですね。えっと...日暮さんの席はあそこですよ。」

「すいませんでした。ありがとうございます、錦先生」


先生からもちょっと馬鹿にされた気分だけど、それ以上に周りの子の視線が痛い...


「はい、それでは皆さん揃いましたので自己紹介をしましょうか。それでは私から。
錦 紫苑(ニシキ シオン)と申します。担当教科は生物。皆さんの生物の授業とLHRなどは私が受け持ちますのでよろしくお願いします」


錦先生は...うーん、何とも読みづらい。顔筋動いてる?この人


「では、次は......出席番号一番の人から順に行きましょうか」

「は、はい!私は井上 春子です!中学の頃は生物が得意でした!よ、よろしくお願いします!」


あはっ、井上さん嘘ついてる。生物得意じゃないのに得意って言っちゃうなんて...先生の気を引こうと頑張ってるのかな?


「僕は岩下 武男です。えっと...得意教科は...ありません。よろしくお願いします」


岩下君は大丈夫そうだねー


「」

へぇ、この子読みやすいなー

「」


あー、そういう子か...苦手だ。


ふむふむ、中学の頃も個性豊かだったけど、高校も負けてないね!観察しがいがありそ♪
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