溶ける部屋
☆☆☆
部屋を出てすぐ、あたしは広間へと来ていた。
郁美が紙から顔を上げてあたしを見る。
「明日花、大丈夫だった?」
「うん……大丈夫だよ」
あたしはそう返事をして、郁美の隣に座った。
横目で郁美が紙に何を書いているのか見て見ると、『公園で遊んでいる自分』と、書かれていた。
やっぱり、記憶の中のあの少女は郁美で間違いない。
「ねぇ郁美、思い出さない?」
「え?」
あたしの問いかけに郁美は首を傾げた。
「公園ってさ、学校の近くにある大きな公園でしょ? ゾウさんの滑り台があって、色鉛筆の上り棒があるの」
そう言うと、郁美は目を見開いた。
「どうして知ってるの!?」
「あたし、あの頃郁美と一緒に遊んでたんだよ」
「え……?」
郁美は何度も瞬きをしてあたしを見る。
「あの公園は地域の中でも一番多きかったから、近くの小学校や幼稚園、保育園の子たちが自然と集まってきてたよね。その中に、あたしと郁美と健の3人がいたの」
「そう……だったんだ……」
部屋を出てすぐ、あたしは広間へと来ていた。
郁美が紙から顔を上げてあたしを見る。
「明日花、大丈夫だった?」
「うん……大丈夫だよ」
あたしはそう返事をして、郁美の隣に座った。
横目で郁美が紙に何を書いているのか見て見ると、『公園で遊んでいる自分』と、書かれていた。
やっぱり、記憶の中のあの少女は郁美で間違いない。
「ねぇ郁美、思い出さない?」
「え?」
あたしの問いかけに郁美は首を傾げた。
「公園ってさ、学校の近くにある大きな公園でしょ? ゾウさんの滑り台があって、色鉛筆の上り棒があるの」
そう言うと、郁美は目を見開いた。
「どうして知ってるの!?」
「あたし、あの頃郁美と一緒に遊んでたんだよ」
「え……?」
郁美は何度も瞬きをしてあたしを見る。
「あの公園は地域の中でも一番多きかったから、近くの小学校や幼稚園、保育園の子たちが自然と集まってきてたよね。その中に、あたしと郁美と健の3人がいたの」
「そう……だったんだ……」