溶ける部屋
「明日花」
ノック音がして、健の声が聞こえて来たのであたしは上半身を起こしてドアを見た。
「なに?」
「入っていいか?」
「いいよ」
そう返事をすると、健が菓子パンを片手に部屋に入って来た。
「少しは何か食べた方がいいだろ」
そう言い、クリームの入ったパンをあたしに渡す。
「ありがとう」
健の優しさが嬉しくて、あたしはパンをひと口かじった。
甘い味が口いっぱいに広がって、少しだけ元気になれる気がした。
「健は、あの部屋の事をどう思う?」
そう聞くと、健は難しい顔をしてあたしの隣に座った。
「犯人が用意したって感じだな」
「やっぱり、そうなのかな」
あたしは菓子パンに視線を落とした。
「あの部屋に飛んでいるホコリ。あれはただのホコリじゃないのかもしれないって思ってるんだ」
「え?」
「普通、ホコリは下に蓄積するだろ? だけどあの部屋のホコリはずっと空中を舞ってるんだ」
そう言われて、あたしは部屋の中の様子を思い出していた。
確かに健の言う通りかもしれない。
ノック音がして、健の声が聞こえて来たのであたしは上半身を起こしてドアを見た。
「なに?」
「入っていいか?」
「いいよ」
そう返事をすると、健が菓子パンを片手に部屋に入って来た。
「少しは何か食べた方がいいだろ」
そう言い、クリームの入ったパンをあたしに渡す。
「ありがとう」
健の優しさが嬉しくて、あたしはパンをひと口かじった。
甘い味が口いっぱいに広がって、少しだけ元気になれる気がした。
「健は、あの部屋の事をどう思う?」
そう聞くと、健は難しい顔をしてあたしの隣に座った。
「犯人が用意したって感じだな」
「やっぱり、そうなのかな」
あたしは菓子パンに視線を落とした。
「あの部屋に飛んでいるホコリ。あれはただのホコリじゃないのかもしれないって思ってるんだ」
「え?」
「普通、ホコリは下に蓄積するだろ? だけどあの部屋のホコリはずっと空中を舞ってるんだ」
そう言われて、あたしは部屋の中の様子を思い出していた。
確かに健の言う通りかもしれない。