天国の不動産
「今日は、生まれ変わりをご希望でよろしいですか?」
瞬間耳を疑った。
生まれ変わりって、何だっけ?
「えっと……どういうことですか?」
混乱のあまり、そういうしかなかった。
「ご存知ありませんか?あなたは、命を落とされたのですよ」
——そんなまさか
突然告げられた死。
それに僕は冗談だと笑うことも、間に受けて取り乱すこともできなかった。
まず、何を言われているのかが分からなかった。
「わたくし天国で不動産をしている、山下壱誠と申します」
「天国の不動産?」
「はい。詳しく言うと、亡くなった方々の生まれ変わり先を探すお手伝いをしております。失礼ですけど、お名前は?」