memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「嫌だった?」


「んーん!嬉しい!ありがとう!」


こういうのは初めてですごく嬉しい。


…違う、これが初めてじゃない。


プレゼントってすごく嬉しい。


〝あの人〟からもらったプレゼントはどこにあるの?


…あの人からもらったプレゼント?


それって…あの映像の中にいた?


はっ!!


違う違うっ!!


もう過去に捕らわれないって決めたんだっ!


気になるけど気にならない。


私は私でいるためにも。


「さて、そろそろ帰ろっか」


「うん。美鈴ちゃんが怒るからね」


「本当に!そんなに食べたいなら、自分で行けばいいのに!」


高松くんはそう思うだろうけど…。


多分、美鈴ちゃんは私のことを思って2人で買ってきてって言ったんだと思う。








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