memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「俺たちもわからなくて…。多分ですが、声の主は美鈴さんと昶さんだと思うんですが…」


美鈴ちゃんと高松くん?


でも一体何を騒いでるんだろう。


なんか言い争っているようにも聞こえるけど…。


言い争っているなら、早く止めないと!


「ありがとう!」


でも喧嘩の原因ってなんだろう。


やっぱりお菓子のことかな?


というか、それしか思いつかない!


嫌いなお菓子でもあったのかな?


いや、高松くんは美鈴ちゃんには嫌いなものはないって言ってたし…。


「美鈴ちゃん!高松くん!何を喧嘩して…っえ?」


部屋にはパソコンをしている幸助先輩と、お腹を抑えながら爆笑する美鈴ちゃん、そして顔を真っ赤にしている高松くんがいた。


んん?


喧嘩…ではなさそう?


っていうか、お兄ちゃんは一体どこに行ったんだろう。


数時間前まではここにいたはずなのに…。


「あ、星南。おかえりなさい」


「ただいま。…幸助先輩、これ何の騒ぎ?」


「美鈴が昶の携帯に付いてるウサギのキーホルダーを見て、からかって遊んでるんですよ」


ウサギのキーホルダーって!!




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