memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「星南!大丈夫っすか?!」


「うん、高松くんが助けてくれたから」


「よかったっす!!」


これでもかってくらいギューッ!っと抱きしめられる。


う、嬉しい…けどっ、し、死ぬっ。


「み、美鈴!!星南が死んじゃうよ!」


「え?うわあああ!ごめんっす!!大丈夫っすかっ?!」


「だ…大丈夫」


本気でヤバいと思ったけど…。


「…あれ?昶、頬切ったのですか?」


「え?」


「右頬です。見た感じ擦ったという感じですが…」


右頬?


あ、本当だ…。


外側から内側にかけて擦った傷がある…。


そういえば、傷にばい菌が入ったら大変だって聞いたことある。


確かお母さんから持たされた絆創膏があったはず…あった!


「高松くん、絆創膏あるけど…貼ってもいいかな?」


「本当?!お願い!」








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