memory〜紅い蝶と私の記憶〜
──ドクン。


あの人の後ろ。


見えないけど、〝人〟がいてる。


ゆっくり…こっちに向かってきてる。


「満」


「ん?そんなところにいたのか」


「ええ、それよりも…総長のお前が負けるなんてな」


やっぱりいた…。


でも何でわかったんだろ。


わからないけど…そこに〝人〟がいてると、何となく気づいた。


今までそんなことはなかったのに。


「少し油断したんだ」


「ふーん。まぁ、いい。本番さえしくじらなければ」


「…ああ。紅炎は消えた。おかげで紅蝶を潰せる。例え、お前たちが同盟を組もうと、紅炎のいない紅蝶もお前たちも怖くない」










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