memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「総長…」


「…ああ。実の妹ながら綺麗に笑うよな」


「…呑気ですね。これは星南さんを狙って襲ってくる奴らも現れそうですね」


「…だな。今以上に気をつけてやらねぇとな。さっきのこともあるし」


「ですね。俺たちももっと頑張ります」


あんな端っこで一体何を話してるんだろう。


みんなが話してる間に拭き掃除も終わりなんだけど…。


…あ、終わっちゃった。


他のところももう終わってるみたい。


みんなのんびりし始めたし。


掃除も終わったし、幹部室に行こうかな。


家に帰るにもお兄ちゃんずっと話し込んでるし。


1人で帰るなって言われてるんだよね。

子どもじゃないんだから大丈夫なのにね〜?


「星南?」


「ん?…高松くん、手当ての方は終わった?」


「うん。みんなかすり傷で、重傷の人はいなかったよ」


よかった…。


まぁ、みんな強いし、あんな卑怯なことする人たちに負けるなんて思ってなかったし。


それに…みんなのこと信じてたから。












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