memory〜紅い蝶と私の記憶〜
それから学校のこと、家のこと。


たくさんのことを話しながら駅に向かうと、これまた混雑で。


何とか乗れたけどぎゅうぎゅう詰め。


身長が低いわけじゃないけど、こんなに人が多いと息苦しいわけで。


それに気づいてくれた昶が、私を庇うように立ってくれた。


やることすることがイケメンだ!


乗っていた電車が快速だったのもあり、すぐに最寄り駅に到着。


…意外と早く着くもんですな。


いつも移動は車やバイクだから余計にそう感じるのかな。


なんて考えている内に家に到着。


…明かりついてるってことはお兄ちゃん帰ってきてるのかな?


バイクもあるし。


今日は泊まるって言ったのに…。


それをお母さんも知ってるから晩御飯の作り置きしてないんじゃないかな?


あ、でもお兄ちゃんああ見えて料理作れるから何か作ってるかも。


頭も良くて運動神経もよくて、ご飯も作れるって。


私ってすごいお兄ちゃんを持っていたのか。


なんて今更に驚いていて。


昶の存在を忘れていました、はい。
















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