memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「ふむ、そうか…。いやな、赤澤は記憶喪失で習ったことも忘れているから、ついてこれているか心配だったんだよ」


「先生…」


「ついてこれているなら良かったよ。さっ、もう暗くなり始めてるから帰りなさい」


えっ?!


うわっ!!


もう暗くなり始めてる!!


さっきまでまだ明るかったのに!


これ…本気でやばいよね?


「先生!さようなら!」


「おう。気をつけてな」


「はーい!」


もう5時になっていたなんてっ!


予定では5時には倉庫に着く予定だったのに!


下っ端の子待ってくれてるよね?!


早くしないとっ!


なんて焦るから靴が上手く履けないっ。


…履けたっ!


校門の向こう側に見える黒色の車まで猛ダッシュ!!


「お、お待たせっ!!」


「せ!星南さんっ?!」


「は…早く倉庫にいこっ…はぁ…っ」


車に乗り込み、持っていた水を一気飲み。


ふぅ…落ち着いた。









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