memory〜紅い蝶と私の記憶〜

「お前なぁ…」


あははっ…。


急いでてそれどころじゃなかったんだよね。


なんてあえて言いません。


「星南！先に帰ってごめん！大丈夫だった？」


「私が先に行ってって言ったんだから。少し先生と話して遅くなっちゃった」


「話…とは授業のことですか？」


あら、さすが幸助先輩。


「はい。ちゃんとついてこれてるか…って聞かれてました」


「星南なら少し遅れても大丈夫っすね！なんせ私たちがついてるっすもん！」


「ふふっ。そうだね」


主にお兄ちゃんと幸助先輩が…とはあえて言わないよ。


幸助先輩も突っ込まないみたいだし。