memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「きっもちわるい!!ダメだ、鳥肌がっ」


「え、鳥肌?!そこまで?!」


っとと、つい突っ込んじゃった。


って、違う違う!!


鳥肌ってなに?!


腕をゴシゴシ擦る浅倉さんに、私だけじゃなく、お兄ちゃんたちも呆然としている。


お兄ちゃんに至っては、口も開いてるからね。


口閉じて、お願い。


「星南、出来るなら呼び捨てで呼んでほしい」


「え?」


呼び捨て?


「そうそう〜!前は呼び捨てだったし!」


「それがいきなり苗字となるとね〜」


「「違和感で吐きそうになるよ〜」」


…すごいこと言ったよ、この双子。


吐くなら外でお願いします。


「というわけだから、呼び捨てにしてくれないか?」


「…わかりました」


「それと、その敬語もだからね」


「…わかった」


敬語に対してもいろいろと思うこともあるけど…。


言っても聞かないだろうと、この短時間で悟ってしまったので諦める。









< 215 / 344 >

この作品をシェア

pagetop