memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「moonのみなさんも敬語はいらないから。名前も呼び捨てで。俺たちもタメでいくし」


「え、でもそれは…」


「気にしたら負けだよ〜」


「そうそう。築路がいいって言ってるんだから大丈夫だよ〜」


…悩んでるけど本当はすごく呼び捨てにしたいんだろうな。


憧れの人たちだもんね。


だけど紅蝶はmoonよりも上だから遠慮してるのかな?


「お兄ちゃん、ここは甘えよう?」


多分言っても聞かないから。


「…ん、そうだな。じゃあ、タメでいかせてもらうよ」


その言葉に微笑む紅蝶に、少し緊張が解けたみたい。


よかった。


冷静で落ち着いたように見えたけど、実は緊張してたんだよね。


しかもお兄ちゃんだけじゃなくて、美鈴ちゃんもみたいだし。


いつも以上に言葉が少ない。


大丈夫かな?










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