memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「ふーん。まぁ、気をつけろよ。昶いるし大丈夫と思うけど、何かあれば連絡しろよ?」


「うん。…じゃあ、築路行こう」


「またこいよ、築路」


「サンキュー。またくるよ」


…何気にお兄ちゃん、築路と会うの楽しみにしてたんだね。


憧れの紅蝶の総長だから余計にだろうけど。


それだけじゃない気もするんだよね。


それに最近、私を見ては何かを考えてたり、言いたそうにしてる。


何を考えているのか、何を言いたそうにしているのか。


それらは私には全然わからない。


わかるとしたら…。


チラッと横目で隣を歩く築路を見る。


お兄ちゃんがそんな状態になるときは大抵築路といるとき。


それはわかるのに、そこからがわからない。


「どうかした?そんなに見つめて」


「えっ?!あ、ごめん!なんでもないよっ?!」


見てたのバレてたっ!


そりゃあ、あんなに見つめてたらバレますよね?!










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