memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「大丈夫。周りがそう言ってるだけだから。俺も仲間もそんなことは思っていない」


あ…。


その笑顔を見る限り、心からの言葉なんだろうな。


なんか…胸に引っかかっていたものが取れた気がする。


「…今はその炎を消してしまってるけど。絶対に見つけて取り戻す。それが俺たちの願いだ」


そういえば前にお兄ちゃんたちが話してた。


影である紅炎が消えたって。


消えた理由もわからなくて。


紅炎にも憧れていたお兄ちゃんたちだから、すごくショックを受けていたのを覚えている。


そんな紅炎を紅蝶が探してる。


なぜかそれがすごく嬉しくて。


口の端が上がるのが抑えきれないっ。












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