memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「あいつは、星南は俺が助ける。ちゃんと守るから、お前は落ち着いて指揮を取れ」


あいつに傷なんて付けさせない。


例え、記憶を失っていたとしても。


またここから始めたらいいんだ。


「…なぁ、ずっと気になってたんだが、築路と星南の関係ってなんなんだ?」


その言葉に動揺を示したのは高松のただ一人。


…高松と星南って恋人なんだよな?


デートだってしてたし、高松の星南に向ける気持ちや目が恋人だと言ってるようなものだし。


これは言ってもいいのか?


…いや、もう遠慮なんてするのは辞めたんだ。


俺は俺が思うようにやろう。


「…この間顔合わせの時に言っていた、星南と一緒に暮らしてたやつ。それが俺だ」


「え、ってことは…」


「星南の…」


…そういえば、星南のあのことは知らないんだよな?


…いや、今はやめとこう。


これ以上混乱させたら戦いに支障が出る。


とりあえず反応を伺うか…と思ったが、どうやらあいつらが到着したようだな。







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