memory〜紅い蝶と私の記憶〜
第十四章

よみがえる記憶

「栞…お前、裏切ったのか?!」


…っえ?!


築路を見るが、驚いた様子はない。


ということは、本当のこと?


しかも築路は知っていた?


「裏切った?…ふふっ。私は元々紫龍会のメンバー。紅蝶にはスパイとして入り込んでいたのよ」


スパ、イ?


あの映画とかでよく見る、あの?


「私たちの目的は邪魔な紅蝶を潰すこと。そのためには紅炎は邪魔だった」


どくんっ。


「なんやと?!」


「〝紅蝶は紅炎を大事にしている〟それは紅蝶を知るものなら誰でも知っていること。だから紅炎を潰せば、紅蝶はすぐに崩れると思った」


待って。


何を言ってるの?


全然話についていけない。


栞ちゃんは本当にスパイだったの?










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