memory〜紅い蝶と私の記憶〜
みんなの視線に、はっと我に返る。


…やってしまった。


しかも水族館って!子どもかっ!


でも…何でかわからないけど、高松くんが水族館と言った瞬間、水族館に行かないといけないと思った。


なんでかわからないけど…。


1つわかることは、記憶に関係があることだけ。


…まぁ、単純に行きたいっていうのもあるけど。


「主役がそう言ってるなら水族館で決定ですね」


「やっりーー!」


お?高松くんと目があった?


と思ったらいきなり両手をあげてこっちに向かってきて。


「やったな、星南!」


━━パァン!


すっごい大きな音を立ててハイタッチをした。


じ、地味に痛いっ。


絶対に手真っ赤になってるよ…っ。


「では、次は日にちですね」


「そんなもん決まってんだろ」


うわぁ…嫌な予感。


「明日だろ!」
「明日っすね!」


はぃ、嫌な予感的中。



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