memory〜紅い蝶と私の記憶〜
『次は宮木浜〜宮木浜です』


…みやき…はま?


━━どくんっ。


どこかで聞いたことがある…?


それにこの胸のザワつく感じは一体…?


「そういえば宮木浜って、星南が通ってた学校の最寄り駅だな」


「え…?」


私の通ってた?


てことは、私が暮らしていた街?


緑が多くて、でも都会みたいにビルがある。


…思い出せないけど、どこか懐かしい。


「…何か思い出せそう?」


「無理っぽい…」


懐かしいとかは感じるのに、一向に記憶を思い出す気配はない。


なんて言うのかな…こう…フィルターが掛けられてるみたいな…。





っ?!


何か…視線を感じる…?


キョロキョロと周りを見ると、じっとこっちを見る男の子3人が目に入った。


い、いかにも不良って感じの頭だっ。


はっ!もしかしてお兄ちゃんたちの敵?!


暴走族とかってやっぱり抗争とかあるんだよね?!


お兄ちゃんたちに知らせないとっ!



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