memory〜紅い蝶と私の記憶〜
そして朝一番に退院することが出来た私は、そのまま学校に向かうことに。


お兄ちゃんはもう先に行っているということなので、お母さんが学校まで送ってくれることとなった。


「星南、しんどくなったらすぐに先生に言うのよ?」


「うん、わかった」


「じゃあ、気をつけて行ってらっしゃい」


「行ってきます」


お母さんに手を振り、校門をくぐる。


お母さんとお兄ちゃんは昨日病院に泊まってくれて、その時にいろんなお話をした。


そのおかげか、最初のよそよそしい感じはなくなった。


…っと思う。


「赤澤さんですか?」


ふいに声を掛けられる。


声のした方を見ると、そこにはスーツをきた男の人が立っていた。


誰かはわからないけど、学校から出てきたってことは学校関係者だよね?


そう思い、こくんと頷く。



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