memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「もう大丈夫?」


「…うん。ありがとう」


「どういたしまして。じゃあ、みんなのところに戻ろう?せいさんすっごく心配してたから」


苦笑いの高松くんに、私まで苦笑いになってしまう。


うん、これはお兄ちゃんに後でキツイくらい抱きしめられそうだ。


「…あ、合流する前にあそこに行こっか?」


「あそこ?」


「それは着いてからのお楽しみ♪」


そう言って連れてこられたのは。


「観覧車…?」


「うん。この水族館の名物なんだ」


水族館の名物?


じーっと観覧車を見つめてみる。


…どこが名物なんだろう?


普通の観覧車に見えるけど…。


「星南ー!ほらほら、ぼーっとしてないで乗るよ!」


「う、うん!」


そういえば、私って観覧車初めてだ!


楽しみだな〜。




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