memory〜紅い蝶と私の記憶〜
第四章

楽しいけど虚しい

「おはよー!」


「星南ちゃん、おはよう!」


「はよ〜」


挨拶が返ってくる!


それがすごく嬉しい。


だってクラスメイトとして認められた気がするから。


「おはよっす!」


「おはよ〜」


「美鈴ちゃん!高松くん!おはよう!」


2人に挨拶をする。


と、高松くんと目が合った。


「えっ…」


高松くんから小さな、本当に小さな驚く声が聞こえた。


そりゃあ驚くよね。


前回よりもわかりやすく、思いっきり顔背けたもん。


「っ…」


「昶…?どうかしたっすか?」


驚きが、悲しみの顔となった。


でもごめんっ。


今は高松くんの顔が見れないの。


理由は…私にもわからない。


多分…原因はこの間の水族館で助けてもらったことなんだろうけど…。


そこまでわかってるのに、顔が見れない理由まではわからないのだ。




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