memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「美鈴、すでにその続編が出てるよ」


「えっ?!だ、だって最近発売されたんすよ?!」


「それは元々あったゲームを改良したからね」


「まじっすか〜っ」


うなだれる美鈴ちゃんに、高松くんを始めとするクラスメイトが笑い出す。


「お前アホだろ!!パッケージに書いてんじゃんっ」


「うわっ!全然気づかなかったっす!」


「ふはっ。やっぱ桐原は最高だなっ!」


クラスメイトたちが美鈴ちゃんをからかっていく。


みんな笑ってるし、実際面白いし楽しい。


美鈴ちゃんには悪いのだけど。


それでも、どこか胸の奥が虚しいと感じるのだ。





〝虚しい〟


〝違う〟


〝本当の楽しいはここで得られるものじゃない〟






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