人事部の女神さまの憂い
取り上げられている他社の美人さんを見て、一気に不安になった。
「大丈夫、大丈夫。見事に系統わかれてるから。ニシユリへのコメントも結構多いよ。ちょうどアクセス増やしたいアプリあったから、グッドタイミングだわ。あ、俺もニシユリ様って呼んだ方がいいかな」
拝むような姿勢でふざけてくる藤木さん。
「ちょっ、やめてくださいよ。私としては、これで優秀な子のエントリーが増えたら本望ですけど・・・」
「とりあえずさ、採用ページにアプリのバナー張ってもいい?」
「それは、大丈夫ですよ」
「助かる。早速、依頼かけちゃうわー」
私の返答を聞いて、藤木さんは慌ただしくフロアを去っていった。
その姿を見送りながら、ちょっと頭が痛くなってきた。