人事部の女神さまの憂い

あれ?と思ってると

「ほら、ニシユリ。この鬼畜に気を付けろ」

すかさず立花さんに突っ込まれた。んーわけがわからないと思っていると

「大輔、俺そんな鬼畜じゃないって。安心しろ」

ようやく藤木さんがまともなことを言ってくれた。

ほっとしていると、こんなしょうもない話じゃなくって、私にはもっと大事な問題があったことを思い出した。
ちょっと気分が上向きになっていたのに、一気にどん底まで落ちた気分で膝に顔を埋めた。

「どうした?」

そばにいた藤木さんが頭を撫でた。その手の大きさが、ちょっと柏木さんに似てるな、と思うと泣けてきた。

「柏木さんの誤解、どうやって解いたらいいんでしょう」


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