人事部の女神さまの憂い

**立花 side**

「香織。2人で帰しちゃって、大丈夫かな・・・?」

会社を立ち上げる時から一緒に歩んできた、ふじっきーのこと、仕事の上では信頼している。

元々、部活の先輩だった時から、面倒見のいいところとか、いつも人の輪の中心にいて引っ張っていく求心力とか、男として憧れだった。

俺がいつもつるんでたヤツもモテてたけど、ふじっきーは比べものにならなかった。

一緒にコンパに行くと、いつもふじっきーが中心。一番人気の子に言い寄られて、あっさり持って帰る。普段から人当たりがいいせいか、俺と違って熱心に口説く、とかなくって、本当にあっさり。

その喰い散らかしっぷりが、男として羨ましいなとも思ってたけど、相手がニシユリだってなると、話は別だ。




< 330 / 471 >

この作品をシェア

pagetop