人事部の女神さまの憂い

「俺のことはいいんだけどさ。侑里はどうなの?母さんに散々言われてたけど。柏木さんとは、そういう話でないの?」

びっくりするようなことを言われて、思わずビールをこぼしそうになってしまった。巧、私と柏木さんのこと気付いているの?

「なんで?」

「なんでって。この前、バイト帰りにすれ違った時にさ、時間あったら侑里の様子みてきてやってよって言われたんだよね。その日研究室戻んないといけなかったから、ちょっと気になったものの放置しちゃってたんだけど。付き合ってんでしょ?ケンカでもした?」

柏木さんが気にかけてくれていた事実に動揺した。

そんなの私、全然知らない。

「え、いつの話?」

「うーん、2~3週間前かな?」


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