好きにならずにいられない

「面白いことになってたね」

「滅多に見れないってセリフは傑作だな」

友達の星野由美と従兄弟の森田秀一が楽しそうに笑う。

「どこが!

もう動揺して何を言ったのか覚えてないし

無駄なやり取りとか最悪な時間だったよ。

あー早く飲みたい!」

「でもあれってうちの会社の爽やか王子だよね?意外な一面みたね」

「俺は先輩のあんな感じみたことないし舞が変な事言うから変な汗でた。」

などとどこまでも楽しんでいるふたりに

「私はそんな修羅場を2回も見てびっくりだよ。

はい!この話は終わり。

もう関わりたくないし関係ない」

とイライラをぶつけてビールを飲んだ。

ふたりもこれはまずいと思ったらしく
それ以上は話さなかった。

そんな同期の友達星野由美。

もう1人は営業部の男、森田秀一。

私の従兄弟で恋人って事になっている。

お互いに恋愛感情はないが彼はワイルド系なイケメンで明るくムードメーカーでもあり色々な人から言い寄られて大変だった時私と2人で飲んでいるところを会社の女子に見られ噂になりお互いに特に否定しなかったら恋人となっていた。

親戚ということもありお互いに言いたいことを言い合える気楽な間柄だ。

1ヶ月に1度は3人で集まり仕事の愚痴など色々と飲みながら話している。

そんな楽しい会が始まる前から台無しになった気分だった。

だが気楽な性格のおかげでそんな事も忘れていつもの楽しい時間に変わってほろ酔い気分で居酒屋を出ることになった。
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