くれなゐ症候群
修二の態度は相変わらずだ。

あの夜、ギターを弾いてくれて、少し言葉を交わしたけれど。


それだけだ。
学校でたまに顔を合わせるだけ。

それでも、それだからこそ、胸が苦しい。
いつかはり裂けてしまうんじゃないかと思うくらいに。

こんな生殺しのような状態は、もう限界だ。



禁じられた遊びに興じた子どもたちは、その後どうなったんだろう?
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