【完】クールな君に告白します
「ったく、好き勝手言いやがって。不気味、アイツらが来る前にお前はもうどっか行けよ?」
「………」
国崎くんの言う通り。
早くここから立ち去りたいのに、見つかりたくなんてないのに、何で足が動かないんだろう。
「なに黙ってんだよ?聞いてんのか?」
イラ立つ国崎くんの声と混ざって梶先輩の声が徐々に近づいてくる。
早く、早く、行かなきゃ………。
「おい!お前な。いつまでもここにいるんじゃねぇ……、っ、」
ガシッと掴まれた腕と同時に、目の奥がたちまち熱を持って、揺れる視界がぼやけて見えるのは、溢れ落ちた涙のせいーーー。