【完】クールな君に告白します
どうやら私の私物を盗んだとされる者は、24時間以内に不気味ちゃんの元に返すこと、さもなければ、災いが降りかかる……らしい。
「ひ、陽菜ちゃん、左足……まだ痛む!?」
「……ん。少し。でも平気。陽菜がいけないの……怖くて、不気味ちゃんに返せなかったから……っ、」
「……陽菜ちゃん、可哀想。不気味ちゃんが読んでた小説を怖くて返せないのも仕方ないのにっ!こんなの、理不尽だよ!」
理不尽………。
あのぉ、なんの話でしょうか……?
私は、本を落とした覚えもなければ春風さんに声をかけられそうになったことも、この数日の記憶にはないのですが。