【完】クールな君に告白します



「うん。でも、今の私のままじゃ会えないから……まだ、練習もしてないのに。顔を見てっ、ちゃんと伝えたいのに」


「っ、」



あの頃、言えなかったことを酷く悔やんだ。


どうして……と、何度も。


どうして、私はあの時、梶先輩にあんな酷いことをーーー。


だから、今度は梶先輩の顔を真っ直ぐに見つめて伝えることが出来たらいいなって。


ずっと、それを思い描いて見つめた場所がこの窓の向こう側にあった。



「なるほどな。バスケ部の男ってことか。だからこの部屋の窓からいつも見てたんだろ?」


「………うん。でもね、バスケ部というか、その人、今はバ……」


「つまり……この窓際はお前の特等席ってわけか、」



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