【完】クールな君に告白します
「………ほんと、バカじゃないのか。お前は、自分の心配だけしてればいんだよ」
「……ぇえ?わ、私の心配………?」
「そうだろ?梶に告白するんじゃないのかよ?」
「っ、えと。はい。こ、告白……します。冬休みが終わったらだけど……」
……キョトン、という言葉が見事に当てはまる顔をした椎名くん。
すんなりと、私が否定することなく答えるものだから目を丸くしていた。
あれだけ告白することも出来ずに窓の向こう側を眺めていた私。
それが今、こうしてはっきりと告白する決意を口にしたんだから驚いた顔になるのは当然かもしれない。
もちろん、私一人では到底無理だったこと。
「椎名くんのおかげなの。私……もう、自分を誤魔化したくないんだ……」
自分から逃げ続けるのは、もう終わりにしよう。