【完】クールな君に告白します
え……?
国崎くん、どうして困ったみたいな顔をしてるんだろう。
話って……まさか、また前回のように椎名くんに関する話ですか……?
疑問を口に出せず、恐る恐る国崎くんに目線を動かすと、オレンジ色のウェーブの髪をくしゃりと握って顔を背けてしまった。
「……意外と、仲良かったりするの?」
国崎くんへ私に何の話があるのか問いかけるよりも早く、背後から聞こえたその声に反射的に振り返った。
……穏やかなその話し方。
それは、あの頃、私の心を支えてくれた人で。
「出直してきたんだけど、もう一回出直した方がよさそうだったりする?」
「梶先輩……!?」
「梶さん……っ、」
私と国崎くんの声がピタリと重なれば、「仲良しじゃん」とタレ目がちな瞳で笑った。