【完】クールな君に告白します
驚いて開いた口が塞がらない。
どうして、梶先輩が私達の教室があるこの階にいるの……!?
「月城のこと、借りてもいい?」
「ーーーーっ、私、ですか……?」
思いがけない発言に、まともな声を発することが出来ずに、飛び付くように目線を移す。
躊躇うことなく頷いた梶先輩に、再び緊張の糸はピンっと張った。
「はっ。不気味なんか、許可なんか取らなくても好きに借りてけばいいじゃないんすか……?オレは、別に用なんかねぇし、」
「く、国崎、くん……さっき、話があるって……っ、んんーーーー!?」
突然、ガシッと口を塞がれて声にならない声をあげれば、国崎くんは黙ってろっと悪魔の囁きをしてくる。
ま、前に似たようなことありませんでしたか……?
「………ハァ。隼人なぁ?離してあげなよ。そんな子供みたいなことしてると、いつまでも彼女出来ないぞ?」
「……っ、オレは別に女なんて!」
「え?そうなの?月城に、ダンク褒められたって嬉しそうに話してたのに?“初めて”決まったダンクを」
「っ、」