【完】クールな君に告白します



「………いや、俺もね?最初は知らなかったんだよ。月城が体育館に現れるまでは。コーチしにバスケ部に行ったら部員達が動揺しててさ」


「はい。私が原因です……、」


「“不気味不気味”ってみんなが呼んでるから、理由を聞いたら俺、オカシクくて吹き出したよ」


「へっ?」


「だって、月城が不気味で黒魔術使えるとか、呪いの言い伝えだとかさ。そんなの地球がひっくり返ってもありえない話だろう?」



思い出したようにクスッと笑った梶先輩は、「ごめんごめん」と言いながらも、その手はお腹を抱えて笑っている。



「……わ、笑いすぎ、ですよ?」



そんな梶先輩の顔を見ていたら、私までつられたように頬が緩んでいくのを感じた。



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